75 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 04:39:42.67 ID:sMKW9mcg0
ブーンとドクオは帰り道もずーっとライブの事を話していた。
( ^ω^) 「そうだお、高校はいろんな部活があるから軽音楽部もあるんだお。興味なかったけど観てみるとすごいお!」
('A`) 「にしてもすごかったなぁ…」
( ^ω^) 「観てる方も楽しかったけど演奏する側はもっと気持ちよさそうだったお」
('A`) 「まぁ、俺には無理な話だな…」
( ^ω^) 「ドクオも他に入る部活ないなら軽音にはいっちゃえばいいお」
('A`) 「無理だよ…楽器なんて今までリコーダーしかやったことねぇんだから」
('A`) 「それよりお前はどうするんだ?軽音に入るのか?」
( ^ω^) 「うーん、でも正直どうしようか迷ってるお。ブーンも楽器やったことないし陸上もやりたいお」
('A`) 「掛け持ちでも大丈夫みたいなこと言ってたぜ」
( ^ω^) 「うーん…」
76 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 04:48:13.36 ID:sMKW9mcg0
( ^ω^) 「ちょっと陸上部の先輩にも相談してみるお」
('A`) 「それが懸命だな。まぁ俺は入ってもパソコン部か帰宅部のどっちかだなぁ…」
( ^ω^) 「せっかくのハイスクールライフなんだからもっと楽しめおwwwww」
('A`) 「いいんだよ。どうせ俺は高校出たらすぐ働かなくちゃなんねんだ…」
( ^ω^) 「でもせっかくなんだからどうせなら楽しめた方がいいお、彼女もできるかもしれないお」
ドクオの家は父親を癌でなくし、母親が働いて生活費を稼いでくれている。
ドクオは中学卒業後すぐにでも働いて家計を助けたかったが、母親がせめて高校くらいはいきなさいと説得してくれた。
幸いにも父親の保険金が降りたため、学費には困っていなかった。
('A`) 「じゃあ、また明日学校でな。」
( ^ω^) 「うん、まただお」
78 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 04:58:03.14 ID:sMKW9mcg0
翌日
ブーン達の高校生活二日目。
今日もまだ授業はなく、教材の配布や、選択科目についての説明や、単位の説明などをされるだけだった。
上級生達もまだ授業はなく、午前中に学校が終わる予定だった。
ただ部活動の方は行われているようで、新入生達も昨日に引き続き見学に行くのだった。
( ^ω^) 「さてと、陸上部を観にいってみるかお。」
('A`) 「精がでるな。俺は帰ろうかと思うよ。」
( ^ω^) 「そんなこといわずにドクオも付き合えお、まだ友達いなくて一人じゃさみしいお」
('A`) 「まぁ…どうせ暇だしな…」
二人は陸上部の練習が行われている校庭へとむかった。
( ゚Д゚) 「やぁ。昨日の二人じゃないか。今日からさっそく練習してみるかい?」
( ^ω^) 「ぜひそうしたいところですお、でもその前にちょっと相談がありまして…」
( ゚Д゚) 「なんだい?」
( ^ω^) 「その〜、陸上部のほかにもやってみたい部活がありまして、掛け持ちをしたいんですお」
79 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:04:33.25 ID:sMKW9mcg0
( ゚Д゚) 「そうかぁ…君は足が速いから他の運動部からも引っ張りダコになるだろうと思ってたんだ」
( ゚Д゚) 「で、他にどの部活に入りたいの?サッカー?バスケ?野球?」
( ^ω^) 「いえ、軽音楽部に入りたいと思ってますお。運動部じゃないから負担にはならないと思うんですが…」
そうブーンが話した瞬間、ギコの表情が一瞬にして曇った。
( ゚Д゚) 「…軽音に入りたいんだ…?」
( ^ω^) 「?? そうですお。だめですかお?」
2,3秒間を空けたあと、ギコは冷たく言い放った。
( ゚Д゚) 「じゃあ軽音だけにしてくれるかな。陸上と掛け持ちするのだけはやめてくれ。」
(;^ω^) 「え?!どうしてですかお?!」
( ゚Д゚) 「どうしてもこうしても…とにかく掛け持ちはだめなんだ」
( ^ω^) 「そ…そんな。でも先輩さっきは掛け持ちも大丈夫だって…」
( ゚Д゚) 「だめなものはだめなんだ!!!」
(;^ω^) ビクッ!!
82 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:22:09.16 ID:sMKW9mcg0
( ゚Д゚) 「あ…ごめんよ。でも…とにかく軽音に入るかうちに入るかどっちか一つにしてくれ。じゃあ俺は練習があるから…」
そういってギコは早足で去ってしまった。
( ^ω^) 「なんか知らないけど怒られちゃったお…」
('A`) 「なんか変な様子だったなぁ…昨日は掛け持ちも大丈夫だなんていってたのに…」
二人は腑に落ちないまま辺りをフラフラしていた。
「ぅおい!!!!」
(;^ω^) 「ひぃっ」
振り返るとそこには昨日ブーン達をボコボコにしたDQN数名がたむろしていた。
DQN 「おう、てめーら、あれで許してもらえたと思ってんじゃねぇぞこらおう?こら」
('A`) 「シツケーナ…」
DQN 「てめーらまたちっと裏こいやこら」
('A`) 「…でいいじゃないすか」
DQN 「あん?んだこら?」
('A`) 「ここでいいじゃないすか」
83 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:23:32.00 ID:sMKW9mcg0
>>80
サンクス。とても助かるよ。
84 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:29:51.17 ID:sMKW9mcg0
ドクオは妙に肝が据わっているところがあった。
ただ今まで喧嘩はしたことがない。
DQN 「いいから裏こいっつってんだおぅ!!!」
('A`) 「ビってんすか?」
DQN 「あぁん?!」
('A`) 「先生に見つかるのこえーから裏こいっつってんだろ?」
DQN 「んだこら!!上等だてめこらぁ!!」
DQNはしきりに大声で威嚇してくるがまだ手を出してこない。
その事にドクオは気づいたのだろう。
('A`) 「なにもできねーくせに…」
ばごぉっ!!
その瞬間、DQNがキレたのかドクオを殴った。
('A`) 「ってーな!!!」
(;^ω^) 「ちょ・・・ドクオ!!」
86 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:36:12.83 ID:sMKW9mcg0
ドクオもふいにDQNを殴り返してしまった。
ドクオは初めて人を殴った。
DQN 「てんめー…っ!!!」
DQNがドクオに掴みかかる。
( ´∀`) 「おい!!おまえ達何してるモナ!!!」
校舎から出てきたモナーがドクオ達の様子に気づく。
DQN 「っち。てめーらまじ覚えとけよこら!!!」
DQN達は蜘蛛の子をちらしたように去っていった。
( ´∀`) 「おまえ達…もしかしてあいつらに目つけられたのか?」
('A`) 「別に…なんでもないっすよ」
( ´∀`) 「はっきりとした現場を見たわけじゃないが、喧嘩は即刻停学だからな、バカな真似はするなよ!」
('A`) 「じゃああいつらさっさと退学にでもしてくれよな…」
( ´∀`) 「あいつらはもうリーチかかってんだモナ。」
('A`) 「リーチ?」
( ´∀`) 「うちの学校は停学は2回まで。3回目の停学はない。つまり3回目の停学は退学だモナ」
87 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:41:02.60 ID:sMKW9mcg0
('A`) 「へぇー…それであいつら…」
( ´∀`) 「ん?なんかされたのか?」
( ^ω^) 「い、いや!!なんでもないんですお!!!じゃあ部活見学いくので失礼しますお!!」
ブーンはドクオを引っ張り急いで走り去っていった。
( ^ω^) 「お前あんなことしたら完全に目つけられちゃったお…」
('A`) 「だーいじょうぶだよ。喧嘩がバレでもしたらあいつら退学なんだから。そしたらもう怖いもんなしだよ」
( ^ω^) 「ブーン喧嘩は嫌いだお…」
('A`) 「悪かった悪かった。それよりこれからどうすんだ?」
( ^ω^) 「うーん…陸上部の先輩の言ってたことが気になるお。ショボン先輩に話をきいてみるお」
90 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 05:51:36.46 ID:sMKW9mcg0
ブーン達は昨日ライブを観にいった建物へと向かっていった。
VIP高校は敷地面積がとても広く、校舎もいくつかにわかれており、部室棟も各部に割り振られていた。
ただ軽音楽部の部室だけは少し離れたところにあり、他の部室に比べるとかなり大きいものだった。
( ^ω^) 「お!ドラムの音が聞こえるお。きっとショボン先輩もいるに違いないお」
( ^ω^) 「失礼しますお」
ドラムの音がリズムよく響いている中、ブーンとドクオは部室の中へと入っていった。
(・д・) 「ん?誰?」
( ^ω^) 「あれ、ショボン先輩じゃなかったですかお」
(・д・) 「あぁ、今日はショボン達の練習の日じゃないからね」
( ^ω^) 「そうだったですかお。」
(・д・) 「バンド組んでるのはショボン達だけじゃないからね。他にも30組くらいバンドあるよ」
( ^ω^) 「そんなにあるんですかお」
(・д・) 「うん、活動してない幽霊バンドもあるけどね。ショボンは3年生の校舎にいると思うよ」
( ^ω^) 「ありがとうございますお。行ってみますお」
91 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/03/09(木) 05:59:22.67 ID:sMKW9mcg0
('A`) 「そりゃなにもバンドやってんのはショボン先輩達だけじゃないよなぁ」
( ^ω^) 「ブーンもバンドやってみたいお」
('A`) 「でも陸上どうすんだよ」
( ^ω^) 「それを今から聞きにいくんだお」
ブーン達はショボン達3年生のいる3年生校舎の前にきた。
( ^ω^) 「あ、でもショボン先輩が何組かわかんないお」
('A`) 「どーすんだよ」
( ^ω^) 「誰かにきいてみるお。すいませーん!」
ξ*゚听)ξ 「はい?」
( ^ω^) 「うはwwwwwwwああ…ああ…あの」
(;^ω^)。oO(・・・どどどどうしよお・・昨日の子だお・・めっちゃ緊張して離せないお・・)
ξ*゚听)ξ 「なーに?」
( ^ω^) 「いや…あああの…えっと…その…」
ξ*゚听)ξ 「?」
93 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:03:49.52 ID:sMKW9mcg0
( ^ω^) 「ななななんでもないですお!!失礼しましたお!!!」
/⌒ヽ
⊂二二二(;^ω^)二⊃
| / ブーン
( ヽノ
ノ>ノ
三 レレ
('A`) 「お、おい!!ブーン!!」
ブーンは急にその場から走り去ってしまった。
ξ*゚听)ξ 「変な子…」
( ^ω^) 「僕は何やってんだおwwwwwせっかく話すチャンスだったのにお…」
ブーンは立ち止まってなぜ走り去ってしまったのか後悔していた。
('A`) 「だからおめーはいつも勝手に走りだすんじゃねぇよ!まったく…ハァハァ」
94 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:08:12.11 ID:sMKW9mcg0
追いついたドクオが息を切らしながら話す。
気づけばさきほどの軽音楽部の部室前にいた。
('A`) 「戻ってきちまったじゃねぇかよ全く。」
( ^ω^) 「ご、ごめんお…ブーンもてんぱってわけわかんなくなっちゃったお・・・」
(´・ω・`) 「んじゃあまたね」
ショボンが部室から丁度出てきた。
( ^ω^) 「あ!!ショボン先輩!!」
(´・ω・`) 「あぁ、君たちか。」
( ^ω^) 「ちょっと聞きたいことがあるんですお」
(´・ω・`) 「なんだい?あ、そういえばまだ二人の名前きいてなかったね」
( ^ω^) 「あ、僕はブーンですお。でこいつがドクオですお」
('A`) 「どうも…」
98 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:22:52.64 ID:sMKW9mcg0
( ^ω^) 「で、ちょっと聞きたいんですがお」
(´・ω・`) 「なんだい?」
( ^ω^) 「さっき陸上部の先輩に軽音と掛け持ちしたいっていったら怒られたんですお」
(´・ω・`) 「あー…やっぱりねぇ…」
ショボンは一人納得したように話す。
( ^ω^) 「仲が悪いんですかお?」
(´・ω・`) 「いや、そういうのじゃないんだ。なんていったらいいのかなぁ…」
(´・ω・`) 「ほら。なんつーか。やっぱり多いんだよね。不良が。」
( ^ω^) 「軽音にですかお?」
(´・ω・`) 「うん…まぁね。今はだいぶ落ち着いてるけど僕が入る前はそりゃあひどいもんだったよ」
(´・ω・`) 「軽音と掛け持ちしてる奴が何か問題起こすと掛け持ちしてる別の部活にも迷惑かかっちゃうんだ。部活動停止だね」
99 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:28:09.06 ID:sMKW9mcg0
(´・ω・`) 「陸上部なんかはそれでインターハイ出れなくなっちゃったこともあるみたいだし…」
( ^ω^) 「そうだったんですかお…」
(´・ω・`) 「ほら、君たちに絡んでたDQN達いたじゃない?あいつらがひどいやつらでねぇ」
(´・ω・`) 「女目当てにいろんな部活掛け持ちしちゃフラれたはらいせにわざと活動停止にさせたり」
(´・ω・`) 「あいつらも軽音部なんだ」
(;^ω^) 「え?!」
(´・ω・`) 「まぁ、今はまだおとなしくしてるみたいだけど…」
('A`) 「どこがだよ…」
( ^ω^) 「ちょ、ドクオ!すいませんこいつ昔から口が悪いんですお」
(´・ω・`) 「あぁ、いいよいいよ。それより二人共どうするんだい?」
( ^ω^) 「部活ですかお?」
(´・ω・`) 「うん。」
101 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:33:33.50 ID:sMKW9mcg0
( ^ω^) 「あ、その前に一つききたいんですがお…」
(´・ω・`) 「なんだい?」
ブーンは急にモジモジしながら話し出した
( ^ω^) 「あ、あの…ツインテールのちょっと性格きつそうな子知ってますかお?」
(´・ω・`) 「あぁ、ツンのことかな?」
( ^ω^) 「あ、あの子についてちょっとkwskwwwwww」
(´・ω・`) 「あぁ、あの子はここの2年生でよく軽音のライブにもきてくれるんだ」
( ^ω^) 「軽音部ではないんですかお?」
(´・ω・`) 「うん、やるより観てる方が好きみたいだね。」
( ^ω^) 「じゃあ僕もライブやったら…その…来てくれますかお…?」
(´・ω・`) 「…へぇ。きてくれると思うよ。なんなら紹介しようか?」
(;^ω^) 「い、いやいやいやいや!!!べべべべつにそういうのじゃななないんですお!!」
103 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:37:40.82 ID:sMKW9mcg0
(´・ω・`) 「遠慮しなくてもいいのに」
( ^ω^) 「いや、本当にそういうのじゃないんですお!!」
(´・ω・`) 「ツンはテニス部だからテニス部に入れば仲良くなれるかもね。」
( ^ω^) 「いや、本当にそういうのじゃないんですお…」
(´・ω・`) 「あ、そうだ。なんなら試しにちょっと演奏してってみるかい?」
( ^ω^) 「え?いいんですかお?」
(´・ω・`) 「うん、丁度前の奴らの練習も終ったみたいだし」
( ^ω^) 「でも楽器なんてさわったことないですお」
(´・ω・`) 「大丈夫、教えてあげるよ」
そういってショボンは再び部室の中へと戻っていった。
104 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:45:12.09 ID:sMKW9mcg0
(・д・) 「あれ、ショボンどうしたの?もう鍵しめちゃうとこだよ」
(´・ω・`) 「あぁ、ごめんね。新入生達にちょっと教えてあげたいんだ」
(・д・) 「ああ、そういうことなら…でもいつまで続くかなぁ…」
少し意味深なセリフを吐いてその場から去っていった。
(´・ω・`) 「さぁ、中に入って」
( ^ω^) 「人がいないとすごく広く感じるお」
('A`) 「機械がたくさんあるんだな」
先日は中の様子まではよくわからなかったが、こうして明かりをつけて見てみるとはっきりとわかる。
窓には黒いカーテン、中央にはマイクスタンドが三本、ブーン達にはよくわからない大きな機械がその周りを取り囲んでいた。
(´・ω・`) 「二人共、やるとしたら楽器はなにやりたいの?」
( ^ω^) 「うーん、ギターとかはむずかしそうですお。ドラムなんかももっとむずかしそうだし…」
('A`) 「俺も無理だなぁ…」
105 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:51:41.85 ID:sMKW9mcg0
(´・ω・`) 「最初は誰でも難しく感じるもんだよ。少し慣れちゃえばなんだこんなもんか、って感じだよ」
ブーンとドクオは周りをキョロキョロしながら話をきいていた。
('A`) 「あれ、このギター弦が4本しかないぞ」
マイクスタンドの横においてあった楽器を見つめてドクオが話す。
(´・ω・`) 「ああ、それはエレキベースっていってね。バンドの低音を担当する楽器だよ。」
('A`) 「確かにギターより弦がぶっといや」
( ^ω^) 「へぇー、こんなに間近で見るの初めてだお」
('A`) 「これなら4本しかないし弦も太いからできそうだなぁ」
( ^ω^) 「ブーンもやってみたいお」
(´・ω・`) 「ふふ、でもベースはなかなか奥が深いよ。じゃあ早速音ならしてみるかい?」
そういってショボンはスピーカーについている機械にスイッチをいれた。
107 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 06:58:37.23 ID:sMKW9mcg0
ショボンがベースを手にとって音を確かめる。
ボンボンボボボボンボンボン
ショボンが慣れた手つきでベースを演奏する。
( ^ω^) 「ショボン先輩はベースもできるんですかお?」
(´・ω・`) 「ん…できるってほどじゃないけど少しなら弾けるよ」
( ^ω^) 「すごいですお…」
今まで触ったこともないような楽器をいとも簡単に鳴らすショボンを見てブーンは感心し、憧れた。
(´・ω・`) 「ドクオくん、やってみる?」
('A`) 「え…あ、あぁ…」
ショボンに渡されたエレキベースを手にとるドクオ。
(´・ω・`) 「じゃあ小難しいことは抜きにさっそく音出してみよっか」
(´・ω・`) 「じゃあゆっくりでいいから人差し指だけ使ってこうやって動かしてごらん」
ショボンはごく基本的なよくあるフレーズをドクオに教えて弾かせた。
108 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:13:36.02 ID:sMKW9mcg0
('A`) 「お、お、お…簡単そうでも結構むずかしいなぁ…」
(´・ω・`) 「うまいうまい。もう半分できたようなもんだよ。」
('∀`) 「ヘヘ…」
(´・ω・`) 「そうそう、そのフレーズをずっと続けててごらん。」
そういってショボンはドラムスティックを持ち、ドラムセットに前に座った。
ドン、パン ドンドンパン
ショボンがドクオの演奏に合わせてドラムをたたき始めた。
('A`) 「お、お、すげぇすげぇ、なるほど!こりゃ楽しいなぁ」
ドクオも気分が乗ってきたのか教えてもらったフレーズをずっと引き続けていた。
( ^ω^) 「ドクオすごいお!!かっこいいお!ちゃんとした演奏に聞こえるお!」
ショボンがドクオの演奏に合わせてくれているのできちんと演奏しているように聞こえた。
111 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:23:30.91 ID:sMKW9mcg0
( ^ω^) 「ブーンも何か演奏したいお」
(´・ω・`) 「ブーン君もベースやってみる?」
( ^ω^) 「やりたいお、ドクオ代わってお」
('A`) 「〜〜〜♪♪」
( ^ω^) 「ちょ、ブーンもやりたいお」
('A`) 「〜♪♪〜♪」
(;^ω^) 「ちょww自分だけずるいおwwww」
('A`) 「んだよ、もう1個あんだからそっちやりゃあいいだろ」
ドクオはもう一つおいてあったエレキギターを顎で指す。
( ^ω^) 「ギターなんかできっこないお。ベースのが簡単そうだお」
(´・ω・`) 「そういえばツンはギター弾きが好きみたいだね。」
( ^ω^) 「うはwwwwwwwwwwwwおkwww把握wwww」
そういってブーンはエレキギターを手に取った。
('A`) 「ったく、おめぇは調子いいんだからよぉ」
112 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:31:05.93 ID:sMKW9mcg0
手にとってみたものの全くどうしていいかわからないブーン
( ^ω^) 「これはどうやって音出すんですかお?」
(´・ω・`) 「あぁ、ちょっと待ってね」
ショボンは一旦ドラムを叩くのをやめ、ギターアンプにスイッチをいれた。
だがドクオはまだお構いなしにベースを弾きつづけていた。
(´・ω・`) 「ここがスイッチでこのツマミを動かすと音がでるからね」
( ^ω^) 「でもギターってやっぱむずかしそうだお…弦が6本もあるお」
(´・ω・`) 「最初は簡単なのを教えてあげるよ。使う弦は2本だけで演奏できるからね」
( ^ω^) 「へぇ〜」
(´・ω・`) 「パワーコードっていってね。弦を2本押さえるだけでいいんだ。ほら、こことここね。そしたら次はそのまま…」
ショボンが5分ほどブーンに簡単な曲を教えていた。
( ^ω^) 「ギターってこんな簡単なのかお!これならブーンにもできるお!!」
(´・ω・`) 「ふふ、じゃあドラムとベースも一緒に合わせてみようか」
( ^ω^) 「すごいお!バンドって感じがするお!」
113 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:36:25.57 ID:sMKW9mcg0
(´・ω・`) 「じゃあドクオくんはさっき教えたやつをずっとやっててね。じゃあいくよ、ワンツースリーフォー」
Σ( ^ω^) 「…すごいお!!ブーン今ギター弾いてるお…」
('A`) 「すげぇすげぇ、これがバンドか…すげぇおもしれぇなぁ…」
ショボンが教えたのはスリーコードの簡単な曲だった。
しかしブーン達にとっては自分達が今演奏しているというのが信じられなかった。
( ^ω^) 「バンドって…こ…こんなに楽しいのかお!!」
ブーンはおぼつかない手つきで演奏しつづけた。
ドクオも同じ様に。
(´・ω・`) 「じゃあ最後あわせてね。いくよ」
ジャーン!!
( ^ω^) 「…」
('A`) 「…」
114 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:41:02.09 ID:sMKW9mcg0
二人は少し呆然としていた。
(´・ω・`) 「ね?思ったより簡単だったでしょ?」
つい10分ほど前までは自分達に楽器なんて演奏できっこないと思っていたブーン達。
それがいとも簡単にできた。弾けた。演奏ができた。
ショボンの教え方も良かったのかもしれない。
でもブーン達は自分で演奏をした。
( ^ω^) 「…決めたお。」
('A`) 「ん…?何をだ?」
( ^ω^) 「ブーンは軽音楽部に入るお!!!」
('A`) 「…俺は…どうしようかな…」
( ^ω^) 「まさかブーンにギターが弾けるなんて思わなかったお。こんなに楽しいのかお!」
('A`) 「確かにすごく楽しかったなぁ…」
( ^ω^) 「ドクオも軽音部入るお!!どうせ他に入る部活はないんだお」
('A`) 「あ、ああ…でも…
115 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:45:41.66 ID:sMKW9mcg0
('A`) 「でもなぁ…」
( ^ω^) 「何を躊躇してるんだお。」
('A`) 「いや…」
ドクオは先ほどショボンが言っていたDQN達のことを思い出していた。
('A`)。oO(・・・確かに楽しいけど…あのDQN達に会わないわけがないんだよなぁ…)
(´・ω・`) 「まぁ、まだ本入部まで1ヶ月以上もあるんだしさ、ゆっくり決めたら?」
( ^ω^) 「でももうブーンは決めましたお。ドクオも早く決めちゃうお」
('A`) 「あ、あぁ…まぁ入るにしても5月からだろ?ゆっくり決めるよ」
(´・ω・`) 「そうだね。じゃあまたおいで。」
( ^ω^) 「はい、今日はどうもありがとうございましたお」
('A`) 「また来ます」
そういって二人は部屋を出ようとした。
(´・ω・`) 「あ、ちょっと待って」
116 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:49:57.19 ID:sMKW9mcg0
(´・ω・`) 「よかったら楽器あげようか?」
( ^ω^)('A`) 「えぇええ?!」
( ^ω^) 「そんな…悪いからいいですお!!」
(´・ω・`) 「いや、使ってないでほこりかぶっちゃってるのいくつかあるからさ。よかったらもってきなよ」
( ^ω^) 「え…でも…すごく高いんじゃないですかお?」
(´・ω・`) 「ううん、卒業生とかがもう使わなくなった楽器とかをたくさん置いてあるんだ」
( ^ω^) 「そうなんですかお…でもなんだか悪い気がしますお」
(´・ω・`) 「ぜんぜんいいんだよ。ただちょっとぼろっちぃけど…」
そういってショボンは倉庫の中から黒いビニールケースに入ったギターとベースを渡してくれた。
('A`) 「本当にいいの?」
(´・ω・`) 「うん、また興味があったらこれ持って僕のとこにおいで」
( ^ω^) 「すいませんですお、すごくうれしいですお」
117 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 投稿日: 2006/03/09(木) 07:53:33.01 ID:sMKW9mcg0
(´・ω・`) 「今度弦を張り替えてあげるからね」
( ^ω^) 「いろいろすいませんですお」
('A`) 「どうも…」
(´・ω・`) 「じゃあまたね」
( ^ω^) 「はいですお」
ブーンとドクオは渡してもらった楽器を見ながら話していた。
( ^ω^) 「すごいお!!こんなんもらっちゃったお!!」
('A`) 「もらっちまったはいいけど…どうしようかなぁ…」
( ^ω^) 「まだ言ってんのかお。でもさっきはすごく楽しかったお!」
('A`) 「それは確かになぁ…」
( ^ω^) 「ブーンは早速帰って練習してみるお!」
('A`) 「俺もそうしよう」
( ^ω^) 「じゃあまただお」
('A`) 「アイヨ。」
ブーンとドクオはそれぞれの帰路についた。
118 名前: 作者 ◆EYDneFayJ2 [sage] 投稿日: 2006/03/09(木) 07:54:51.73 ID:sMKW9mcg0
読みづらい部分もあるけど
読んでくれた人
保守してくれた人サンクスコ。
またくるぜー。
プロローグ |
第一話 |
第二話 |
第三話 |
第四話 |
第五話
第六話 |
第七話 |
第八話 |
第九話 |
第十話 |
第十一話 |
第十二話 |
第十三話 |
イラスト |
BBS | | |